
建売住宅は決められた価格で販売されていますが、注文住宅は建てる人によってデザインや設備なども異なるため価格が変動しやすいのが特徴です。注文住宅を建てるには一般的にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。この記事では、注文住宅にかかる費用の内訳や費用を抑えるコツについても解説します。
注文住宅の費用相場
ハウスメーカーでは1,000万円前後から建てられるリーズナブルな注文住宅から4,000万円台を超える価格までさまざまな価格帯のプランを用意しているのが一般的です。3〜4人家族でもっとも多い価格帯が2,000〜3,000万円台で、比較的好きなデザインや間取りで憧れを叶えやすい価格帯ともいえます。一般的に注文住宅の費用相場は、土地にもよって大きく変動しますがおよそ3,000〜4,000万円台といわれています。都市部や人気の住宅街などは高額に、逆に住む人が少ない田舎町などは安価になる傾向があります。
3,000万円台の予算で注文住宅を建てることは十分に可能ではありますが、家のグレードや間取りにこだわったり立地がよく、人気の場所や高い土地を選んでしまうと、あっという間に4,000万円台後半、あるいは5,000万円以上になってしまう可能性もあります。
家づくりにかかる費用の内訳
家づくりにかかる費用は建物の材料費だけではありません。まず、注文住宅を建てる際はどこに建てるかを決める必要があります。土地を購入していない場合は土地代も含まれるため費用は一気に上がります。立地や周辺環境によって費用はもちろん、住みやすさも変わるため慎重に選ぶことが大切です。また、注文住宅はオーダーメイドがほとんどで、プロの専門的な知識や技術が必要になります。
建築プランや設計、材料の選定などを一から行うため建築費がかかることがほとんどです。建築には時間と労力がかかるため、それに伴う労働に対する人件費も加算されます。
そのほかにも各種諸費用がかかります。土地を購入する際やローン契約時に建築費用のおよそ10〜20%を支払わなければならなかったり、仲介手数料や登記費用、外構工事費用が別途かかる場合もあります。土地代や建物にかかる費用だけではなく、諸費用もあらかじめ把握して予算に余裕をもたせておくことが大切です。
家づくりの費用を抑えるコツ
注文住宅は自由度が高い分、こだわればこだわるほど費用が高額になってしまう傾向にあります。注文住宅で費用をできるだけ抑えるには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。ローコスト住宅を選択する
通常よりも安く建てられる住宅のことで、オーダーメイドよりも格段に費用を抑えられます。ハウスメーカーが提示するプランから選んだり、選べる設備などが限られることもあるためオーダーよりも自由度は低いものの、間取りやデザインをプロに任せることができます。こだわりの優先順位を決める
注文住にはデザイン、住宅設備、間取りなどさまざまな項目があるため、譲れない部分やこだわりがあるのは当然のことです。しかし、すべてにこだわって理想を追い求めすぎてしまうと、あっという間に予算オーバーになりかねません。こだわりの優先順位を決めつつ、絶対にここだけは譲れないという部分やここは妥協してもよいと思える部分を明確にしておくと費用も削りやすくなります。
シンプルな形状にする
凹凸の多い外壁や大きな屋根は費用がかかるケースが多いため、なるべくシンプルな形状にすると費用を抑えることができます。正方形に近い形状がもっとも費用を抑えやすく、外壁や屋根の面積や施工工程を減らすこともコスト削減につながります。凹凸の多い外壁や大きな屋根は施工に時間も手間もかかるため人件費もかさんでしまいます。余計な装飾を省いてシンプルな形状に仕上げることで費用を抑えられるだけではなく、見た目もスタイリッシュで美しくなるといったメリットもあります。
平屋より二階建てを選ぶ
平屋と二階建てでは二階建ての方が安く建てられるケースが多いため、強いこだわりがなければ二階建てにすることをおすすめします。一見、一階建ての平屋の方が安く感じる人もいるかもしれませんが、屋根の面積を抑えることができるため二階建ては平屋より安いといわれています。部屋数を必要最小限に抑える
間取りを考える際につい増やしてしまいがちなのが部屋数です。部屋数を増やすことは、床面積を増やすことや壁などの資材量を増やすことにつながるため、費用が高額になりやすいのです。子どもの成長などに合わせて間取りや部屋数を自在に変えたい場合は、仕切りにパーテーションやふすまを利用することで、一気にコストを抑えることができるようになります。